>電動自転車に乗り始めた時期と一致するので筋力が衰えたことも原因のように思います。
・・・まさに、これでしょうね。
原因分析は重要ですね、特に整形外科領域では。
>立ち上がりや歩き始めの脚の付け根の軽い痛み・違和感など
・・・これを「運動開始時痛」といいます。
後述する股関節のリラックス方法の【6】ジグリング=貧乏揺すり を動作前に充分行うことが有効です。
>安静にしているよりも筋力つけるために動いた方がいいですか?
・・・安静状態が長いと確実に筋力低下となり、股関節を支えられなくなり、
体重負荷・動作負荷が加わると痛みが増長しますから、痛まない程度の筋力運動が必要です。
また、痛みに耐えるために筋肉は緊張して硬くなり、関節可動域も狭まると痛みが早く出やすくなるので、筋肉の柔軟性の回復も大変重要ですね。
私は先天性股関節脱臼からの二次性変形性股関節症による骨切術・人工股関節置換術(THA:5年前65歳右・半年後左)の経験者です。
股関節疾患で一番多いのが「変形性股関節症」ですので、その一般的概要と、私が長年続けている股関節周辺筋力運動とリラックス方法のご紹介です。
痛み解消のために色々お試しください。
そして、手術をしなくて済むように、体重管理・筋力強化・筋肉の柔軟性回復「筋肉ほぐし」をお続けください。
病院でも手術以外には、これらの「保存療法」になりますから。
股関節は大腿骨・軟骨・臼蓋(きゅうがい:骨盤側のお椀型受け部分)から成る「球関節」で、それを軟部組織(腱・靱帯・筋肉など)で支え・動かしています。
関節軟骨と、股関節を包んでいる関節包の中の潤滑液がクッション役として働き、骨にかかる負担を軽減して歩行や走行中の衝撃を吸収する役割となっています。
日本人(特に女性)は生まれつき臼蓋の浅い方が多く(臼蓋形成不全)、受け側の面積が狭いために大腿骨頭が抜けやすい方向にズレて極めて不安定な状態になり臼蓋周囲の股関節唇損傷、軟骨の減りや、大腿骨頭と臼蓋が当たり骨変形し、痛みやだるさ、ひっかかり、動かしにくさ等になります(→ 変形性股関節症)。
変形性股関節症は、股関節の痛みや可動範囲の制限、筋力低下などの症状が出る慢性進行性の疾患であり、変形性=「股関節が年月と共に加齢的変化」を示す疾患で、疾患者の90%近くが臼蓋形成不全です。(前股関節症とも呼ばれます)
条件が揃えば10歳代でもなり得ることから発症年齢は必ずしも「高齢」とは限りません。
近年の研究では股関節痛のある臼蓋形成不全による変形性股関節症の大部分に股関節唇損傷が認められています。
臼蓋が浅いと不安定になり体重が臼蓋の辺縁部分に集中し、その縁に付着するリング状の股関節唇(線維軟骨:神経あり)に負担が掛るためです。
体重増加と荷物の重さは「荷重痛」の要因
体重が1kg増えると、片方の股関節に掛かる負担はその3倍、歩いて5倍、走って10倍(諸説あり)です。
椅子からの立ち上がりは6~8倍、床や低い位置からの立ち上がりでは10倍と案外と大きいのです。(医師が股関節疾患者に洋式生活を勧める要因)
手荷物の重さも同様に影響します。
体重増・筋力低下・・・如何でしょうか?
40歳を過ぎると毎年数百gづつ筋肉がなくなると言われています。
東京ヒップジョイントクリニック:【股関節の運動で「順番」がすごく大切な理由】
https://www.tokyo-hip-joint.clinic/reha-blog/13238/
股関節周辺の筋力運動をするに当って注意が必要なのは、今現在痛みがあれば、股関節をあまり動かさないで筋力を鍛える方法でおやりになることですね。
寝た状態や椅子に座ってできるものがお勧めです。
【1】日本股関節研究振興財団:第6章 生活の質を向上させるために
運動について 股関節症対応の自主トレーニング体操
https://www.kokansetu.or.jp/personal/hipjoint_06_3.html
(注)2-1「中殿筋の筋力トレーニング」の上げた脚は、お尻側に引くことでより中殿筋に効きます。股関節には一番重要な筋肉です。
【2】関節の広場:筋力トレーニング
https://www.hiroba-j.jp/cure/training/
これらの中から5~6種(股関節の前・横・斜め後ろ・裏・臀筋群・大腿筋など) を選んで、合計で15~20分間程度ゆっくり軽めにおやりください。
脚を動かさなくても、その姿勢を「維持する」だけでも筋力は付きます。
これらを負担のない範囲の回数で毎日おやりになってみてください。
決して筋肉が痛むほどにやらず、痛む手前で止めることが大切です。
初日から急にたくさんやると翌日に影響しますから、ごくごく少ない回数から日ごとに徐々に増やすのがポイントです。
早ければ4日~1週間程度で痛みが「今までと少し違う」と感じられるかと。
【重要】トレーニングは頑張ればいいのではなく、筋トレの合間に使った部位をさすったり、優しく叩いたり、いたわりながら行うと効果があります。
続けているうちに一端軽減した痛みが出てきた場合には、筋肉疲労ですので2・3日運動はお休みして「筋肉ほぐし」で柔軟性を取り戻して下さい。
●股関節のリラックス方法
【1】~【3】は人工股関節全置換術(THA)手術入院中に理学療法士から教わったものです。
【1】マッサージは指2~3本を筋肉の束に引っ掛けて、(力は入れずに腕の重さで)ゆっくり軽く引っ張り、3~5秒間維持し、それを1箇所で3~5回程度繰り返します。 色々な部位を触ってみて下さい。
凝っている部分が判りやすい方法は、仰向けに寝て膝を両手で抱えて胸側に引き寄せて円を描くようにゆっくり廻す。もう一つは、脚を伸ばしたまま床と垂直に上げ下ろすことです。
特に太ももの裏(=ハムストリング)とお尻にかけては充分におやりください。
散歩・運動中などに筋肉の凝りを感じたらその場でやると速効です。
血液循環が良くなり筋肉の柔軟性回復には大変効果ありです!!
【2】お尻の下にボールをおいてのゴロゴロ・マッサージです。
仰向けに寝て両膝を立てて、ボールをお尻の筋肉の下に置き、お尻をゆっくり前後左右に動かします。
一番のお勧め用具は、凹凸なく、シンプルに丸いだけの「トリガーボール(マッサージボール)」(ネット通販でもあり)病院のリハビリでも使用されています。 あるいはゴルフボールでも可。 注)100円ショップのテニスボールはパンクします。
【3】「マッサージガン」(=筋膜リリースガン)というのがあり、私も人工
股関節手術後にネット購入しました。1台1万円前後で色々あります。
担当の理学療法士も自分用に持っていると。
ピストル型の手持ち式マッサージ器(充電式)で振動によって筋肉をほぐす
ものです。先端につけるアイテムは色々ありますが、私は硬質スポンジの
丸形のもの1個で全てOkです。
【4】湿布、バンテリンやフェイタスなどの鎮痛消炎剤の塗布(対症療法:除痛)や、ご自分でのマッサージも血流を良くしますので効果ありです。
特にお風呂の湯船の中での軽めのマッサージはお勧めです(温めの温度で)。
【5】エレキバンが効きます。5日間程度貼って下さい。
痛む部位を指で押して「イタ気持ちいい」部位にピンポイントで貼ります。
筋肉と筋肉の境目、または骨と筋肉の境目、の凹んでいるところでます。
私の経験からですが、股関節痛に効く「ツボ?」で、ふくらはぎの下部にエレキバンが有効です。(エレキバン歴42年、股関節痛が随分助けられました)
部位は、くるぶしの内側・外側の骨づたいに指を上げてゆくと、ふくらはぎのところで止ります、その少し下の部分。骨と筋肉の境目です。
永久磁石ですからいつまでも使えますし、貼り替え用シールは別会社各社から販売されています。
【6】ジグリング=貧乏揺すり は、血流を良くしますので大変お勧めです。
近年ではジグリングによるストローク運動が、筋肉の緊張緩和や血行促進、神経痛など痛みの緩解等にも効果的であることがわかってきています。
股関節を包んでいる関節包内の関節液(滑液:潤滑剤役)の循環を良くします。
関節液は重力の影響で関節包下部に滞っているので関節を動かすことで行き渡ります。縦方向だけでなく、膝を開いたり閉じたりの横方向や、立って膝と股関節をやや深く曲げて骨盤を円を描くように回すのもいいですよ。
特に歩き出す前や椅子から立ち上がる前に行なうと、その初動の痛み=「運動開始時痛」の軽減・解消になります。
【7】ワイパー運動: 仰向けに寝て床に脚を伸ばし、かかとを支点として足首を内・外にゆっくり大きく振り大腿部・脚全体を揺らして下さい。 血流が良くなり脚全体と股関節のリラックスになります。 次に片脚を上げて足首を前後左右にグルグル回しで柔軟性回復・・とても重要です、転倒防止にも。
【8】歩行時の一時的な痛み解消方法は、脚の姿勢を変えて関節接点を変えてみることです。例えば、しゃがんで屈曲にすることや、痛む脚のつま先を逆脚の外側に移動して「女」「4」の様な脚姿勢にすると股関節が開いて楽になります。
【9】寒い時期の股関節の冷えは筋肉が緊張して硬くなり痛みに繋がりますので「使い捨てカイロ」をズボンの前・後ろポケットに入れて(または貼って)、サンドイッチ式に挟むと効果ありです(温熱療法:低温火傷にご注意)。私の冬季の通勤必須アイテムでした・・お勧めです!!