公務執行妨害罪は、公務員に対する暴行や脅迫といった手段で、その公務を妨害した場合に適用されます。
非常勤の公務員である消防団員はもとより、放置駐車監査員や自動車の車検を行う検査員、役場で手続きを行う派遣社員の案内係も、その業務を行う間は公務を行なっているわけですから、公務執行妨害の対象になります。
このような「本来は民間の組織の従業員だけど、国や自治体が行うべき業務を代行する者」を「みなし公務員」と言います。
ただ、厳密には消防団員に交通整理をする権限はありません。
その代わりに、現場付近が危険な場合や、消火活動の支障になると判断する区域を「消防警戒区域」とする権限が消防吏員や消防団員にはありますので、この権限を妨害することになれば、当然、公務執行妨害になります。
また、「公務執行妨害に定める暴行や脅迫とまでは言えない(公妨と判断できない)手段」で公務員の職務を妨害すれば、威力業務妨害罪や偽計業務妨害罪を適用する場合があります。
公務執行妨害罪と威力業務妨害罪、偽計業務妨害罪は法定刑が同じなので、公妨の適用が難しくても、威力業務妨害で立件することもありますよ。
例えば、119番に無言電話を繰り返したり、虚偽通報を繰り返すなどした者が偽計業務妨害罪で立件されたり、緊急走行中の救急車の前に立ち塞がり、通行を妨害した者が威力業務妨害罪で立件された例もあります。