現在(2026年4月)、
アナログ半導体およびその関連材料の納期は
再び長期化・不安定化する傾向にあります。
かつてのコロナ禍のような全面的な枯渇とは
性質が異なりますが、複数の構造的な要因が重なり、
特定分野では非常に厳しい状況が続いています。
アナログ半導体(電源管理IC、オペアンプ、
センサー等)の納期は、
製品カテゴリーによって20週から、
長いものでは50週(約1年)以上に達しています。
1. 先端プロセスへの投資偏重と「成熟プロセス」の疎か
現在、業界の投資はAI向けの先端プロセス
(2nm〜5nmなど)に集中しています。
一方で、アナログ半導体の多くは40nm〜90nmといった
「成熟プロセス」や8インチウェハーを使用して製造されます。
これらの古い製造ラインへの追加投資が進んでいないため、
需要の微増に対しても供給が追いつきにくい構造になっています。
2. AI・EV(電気自動車)需要による
「材料・リソース」の奪い合い
AIデータセンター向けの電源管理需要や、
EVの普及に伴う車載用アナログICの需要が旺盛です。
材料供給のタイト化:
HBM(高帯域メモリ)などの先端品に
製造リソースや原材料が優先的に割り当てられることで、
副次的にアナログ向け材料の供給が
後回しにされるケースが見られます。
3. 地政学リスクと原材料不足
レアアース・希ガス:
ロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、
特定の国によるレアアースの輸出制限などが、
半導体材料(ターゲット材や研磨剤、特殊ガス等)
の調達に影を落としています。
物流の混乱:
中東情勢などによる物流ルートの変更が、
リードタイムをさらに数週間単位で
押し上げる要因となっています。
主要メーカーの動向(2026年4月時点):
多くの主要サプライヤーが、
供給不足やコスト増を理由に
2026年に入ってから価格改定と
納期の見直しを行っています。