産業財産権に対しての基本的な認識から正しく把握して戴きたいと思います。
商標と特許や意匠は広義には知財の内、同じ省庁が管轄する産業財産の保護法制という枠組みに入りますが保護法益の中身に大きな違いが御座います。
先ず、前提として創作法と標識法の違いを理解して下さい。
「創作法」は特許法(アイディア保護)意匠法(デザイン保護)、「標識法」は商標法(ブランドマーク保護)を指し、法益の趣旨・目的が異なります。
特許法・実用新案法と意匠法(創作法)は「創作の奨励と産業発達」が目的で、デザインや発明・考案のアイディア自体を保護し、一方で商標法(標識法)は「需要者の利益と業務上の信用保護」が目的で、商品・サービスと出所を識別するための「標識(マーク)」を保護します。両者は保護対象と目的が異なるため、単に別々の法律で扱われると云うだけでなく出願登録や権利維持の仕組みも違う訳です。
アイディアは一定期間だけしか権利を維持できず、その期間だけ発明者の功績を享受できますが永遠に独占は出来ません。権利が無くなると全ての人類に共有の財産に成ります。此れは権利化しないで初めから自由に使える場合も有れば権利者が亡くなり相続人等の継承人が居ない場合も同様です。
表示識別機能が趣旨の商標では標章の権利を守るのですから登録期間に期限があったら役目を果たしませんよね。
ですから登録商標は更新さえ続ければ未来永劫に渡って権利を維持できるのです。
ちなみに此の費用は五年よりも十年分で支払う方が割安なのですが出願登録の時点で十年を選択して、直後に無効を申立てられて権利が消失しても一銭も戻っては来ませんから心配ならば初回は五年分で納める選択も御座います。