幼少期と中高生以降で「竹取物語」への感じ方が変わるのは、以下の理由が考えられます。
・幼少期の絵本は物語の結末(かぐや姫が月に帰る別れ)に焦点を当てるため、感情移入しやすく「怖い・可哀想」という印象が強くなります。
・中高の古典学習では、文法事項(「つ」の完了の助動詞など)や登場人物の心理分析など、客観的・分析的な視点で作品を読むため、感情的距離が生まれます。
・成長に伴い、五人の貴公子への皮肉や風刺、かぐや姫の複雑な心理(地上への愛着と月への義務の葛藤)など、物語の多層的な面白さを理解できるようになります。
・ジブリ版は原作にない描写を加え、かぐや姫の人間的な喜びや葛藤を丁寧に描いているため、悲劇性だけでなく生の輝きも感じられます。
つまり、読解力と人生経験の蓄積により、単純な悲しい物語から、風刺や人間性を含む複雑な文学作品として受容できるようになったためと言えます。