すべての物価は、長期的には上昇していくのが通常です。
先進国の中で、物価がほとんど上がらない状態が約30年間も続いたのは、日本だけでした。
これほど長期の低インフレは、歴史的にも極めて例外的です。
その結果、「物価は上がらないものだ」という感覚が日本社会全体に定着してしまいました。
日本人が物価上昇に強い違和感を持つのは、この長期停滞の影響が大きいといえます。
経済学では、年率おおむね2%程度の物価上昇が健全とされています。
仮に年2%の上昇が30年間続けば、物価水準は約1.8倍になります。
現在起きている物価上昇は、異常というよりも、
長年抑え込まれてきた動きが一気に表面化している「揺り戻し」と捉えるのが自然でしょう。
今後は緩やかなインフレが続くのが健全なのです。