アメリカでは、職場いじめがあると乱射事件になる可能性が高いのですか?向こうの国民性って、完全な個人主義で自己主張が強いから未だに集団主義の日本人みたいに我慢して耐えるとか、空気読んで周りに気を使ってとか、島国根性村社会じゃないから理不尽なことを強要すると爆発的になる人が多そうだと思うけど如何でしょうか?

1件の回答

回答を書く

1061050

2026-03-18 11:55

+ フォロー

学術的な研究では、日米の個人主義に大差はないという結果が出ているので、米国で銃乱射事件が発生しやすいのは伝統的に銃の規制が行われない法制度の問題と考えます。

例えば、モンゴメリー大学など米国の複数の大学で行われたグローバル集団主義指数ランキングで、日本は188カ国中の179位です。



論文 集団主義の検証

https://shorturl.asia/wQgL9



フランスやイギリスより集団主義指数は低く、米国と同等ですが、米国と日本に大きな差がないという事実は東京大学大学院人文社会系研究科の報告とも一致します。



『日本人は集団主義的』という通説は誤り

https://shorturl.asia/Sfmhg



-引用-

心理学的な研究では異なった文化の間で、集団主義・個人主義の程度を直接比較することができる。

そうした実証的研究の中から、「世界で最も個人主義的だ」と言われてきたアメリカ人と、「世界で最も集団主義的だ」と言われてきた日本人を比較した研究を集めた。

集団主義・個人主義の程度を測定するための調査研究が11件。自分の意見を曲げて集団の意見に従うという「同調行動」に関する実験研究が(高野自身の研究も含めて)5件。自分の利益を犠牲にしてでも集団に献身するという「協力行動」に関する実験研究が6件。

これら計22件の研究の結果をみると、通説に反して、「日本人とアメリカ人との間には明確な差はない」という結果を報告していた研究が16件、通説とは正反対に、「アメリカ人の方が日本人より集団主義的」という結果を報告していた研究が5件もあった。

一方、通説どおり「日本人はアメリカ人より集団主義的」という結果を報告していた研究は、わずか1件(調査研究)しかなかった。

すなわち、心理学的研究の結果は全体として、明らかに、「日本人は集団主義的、アメリカ人は個人主義的」という通説を支持していなかったのである。

-終了-



他にも単なるアンケート調査ですが、国立青少年教育振興機構が高校生を対象として「友達に合わせていないと心配になる人の割合」を調査した結果によると、日本は35.5%が心配になると回答し、アメリカでは55.4%が心配になると回答しています。



以上のように学術的な実験や統計では、日本は米国と並ぶ個人主義であると言う結果が出ています。

このため日本の社会心理学者である山岸は、もはや日本には「日本は同調圧力が強いと思わなければならない同調圧力がある」とも指摘していて、実際に日本の同調圧力は大して強くないと言うと、特に科学的な根拠がないまま「そんなわけない!」と怒り出す人がいます。



多くの人が言う「欧米は日本より個人主義」というのは思い込みによるものが多く、これを科学的な検証がないまま無批判に受け入れ、それに反する主張を排除しようとするのは悪い同調圧力と言えるでしょう。



ここで重要なのは、社会性動物から同調圧力は排除できない、と考えられている事です。

そもそも社会ルールの形成は全て同調圧力から発生し、最も単純な「泥棒をしてはいけない」も同調圧力でしかありません。

明文化や罰則まで必要と考えられる同調圧力を法律と言い、明文化までは不要と考えられる同調圧力をマナー(道徳)と言い、非合理的な同調圧力を悪習・悪法と言います。

欧州で悪名高い同調圧力事件としては、魔女狩り・地動説問題・センメルヴェイス反射・ナチスなどがありますし、多くのマナーも存在します。



根本的な習性を考えても、人間は産まれた瞬間から周囲を観察して歩き方から喋り方まで覚えてしまいます。

これは周囲の行動を正しいものと認識して真似する本能から来ているので、大人でも「周囲から正しい行動を真似したい」という欲求に繋がります。



同時に周囲の人間は「子供に悪影響なものを見せない」を教育の基本とし、これは別の言い方をすると「周囲の正しい行動を真似させる」という事なので、それが同調圧力として観測されます。

こうして社会のルールやマナーを学ばせていく以上、人間社会の根底には常に同調圧力が存在すると考えられ、それを避けるには山奥で自給自足の生活を一人でするしかありません。



このため法律を機能させている人類社会には必ず同調圧力が存在し、それに従う事で社会秩序が維持されると考えられます。

「日本は世界有数の個人主義国家」という評価も、それは世界と比べて相対的なものなので、日本国内にも様々な同調圧力やそれに合わせて秩序を保とうとする現象が多く発生するように、欧米でも日本程度にはそれが発生しています。



つまり前提認識として同調圧力とそれに従う現象は人類の普遍的な社会活動である事、相対的に言えば日本は個人主義である事、近代的な民主主義国家(欧米諸国)も日本と同程度の個人主義であると考える必要があります。





ただし「正しい秩序」は社会文化により違いが発生する場合があります。

例えば、アメリカにおけるファッションの同調圧力として以下のような指摘があります。

https://shorturl.asia/J1klh



欧米ではスカートなどを古いと断ずる事は多く、知人のオーストラリア人も「母国では好きなスカートを履いていたら嫌味を言われたものの、日本では全く言われなくて自由」と言っていました。



もう少し単純なところでは、アメリカはチップ文化が根強いので殆ど支払いを拒否できないですが、SNSを見ていればお金のない大学生などが「法律上の義務はないのにチップの支払いは当然という空気が嫌」と愚痴を言うのはよく見ます。



社会問題的なところで言えば、欧米のイジメ被害率は日本を大幅に上回ります。

経済開発協力機構の国際学習到達度調査では、学校・警察に報告されていないイジメ被害の実態を把握するために匿名調査が行われているため、この最新データから欧米主要国と日本の被害割合を抜粋します。

https://www.oecd.org/en/about/programmes/pisa.html



・頻繁にイジメを受けた事がある生徒の割合



日本 3.7%

ドイツ 6.9%

フィンランド 7.2%

スウェーデン 8.7%

アメリカ 8.5%

フランス 9.1%

イギリス 13.6%



・年に数回程度の軽いイジメを受けた事がある生徒の割合



日本:16.1%

フィンランド:30.0%

フランス:31.3%

スウェーデン:32.0%

イギリス:33.3%

アメリカ:36.2%

ドイツ:38.4%



以上のように日本はイジメ被害割合が少ない国と認識されていて、長期的な推移で見ても日本の被害率は減少し続けていますが、欧米は増減を繰り返していて改善が見られません。



このようなイジメ問題の調査報告では、日本と欧米の違いに服装問題が取り上げられています。

日本は殆どの学校で指定制服がありますが、欧米は自由なところが多いので貧富の差やセンスの差がそのまま露呈してイジメられる人が多いというものです。

これを受けてフランスでは2024年9月に公立学校で指定制服を導入すると発表しましたし、イギリスの調査でも指定制服を導入している私立学校の目的はイジメ対策という結果が出ています。



またフランスでは2000年代にイジメ自殺をした少女の遺族が被害者団体を立ち上げ、独自調査でフランス国民の40%はイジメに関与した経験があると報告していて、政府への圧力を強めました。

これを受けてフランスでは2022年にイジメを刑罰の対象にする法改正を行い、教室で加害者を逮捕する強硬策に出ていますが、これほどの対処をしないといけないほどイジメ問題が深刻だとわかります。



いずれにしても欧米では表面上のルールは自由にしていても、実態としては服装でも同調圧力が存在し、多くの若者が周囲に合わせようと気にしている事実が統計で出ているので、日本人から見た「様々な肌の色の人がいて私服で登校している」というわかりやすい自由な風景を見ただけでは実態はわからないでしょう。



繰り返すようにここで「正しい秩序」の違いが出るのであり、日本では制服として女性にスカートを履かせるのが正しい秩序であるものの、欧米では私服にしつつ「スカートは古いので履くな」という同調圧力をかけるので、全く方向性の違う秩序があるとわかります。



このため個人の体験談で語られる同調圧力は殆ど好みでしかなく、上記しているスカートが好きなオーストラリア人が日本を自由と言うのは、彼女がスカートを好んでいるだけであり、制服のスカートが嫌いな人は欧米に留学するとそちらを自由と言います。



チップの話しもそうで、日本には「チップを支払うのはマナー」という同調圧力は全くないですが、これはチップ文化がないからであり、チップの支払いをスマートな行いと感じる人は愚痴を言わないですが、本当は支払いたくないと考えている人は愚痴を言うので、文化に対する好みを言っているだけだとわかります。



こうしたバイアスを排除した議論をするためには学術的な調査が必要で、そのような研究では日本が世界有数の個人主義であるというのは紹介してきた通りです。



医学などでも顕著ですが、昔から民間で伝わる何となくの医療は迷信で、科学的には間違いと判明していても市民の間ではなかなか情報が訂正されない事は多くあります。

「国民性」も同様で、日本人は〇〇、米国人は〇〇などは面白い話題なので様々なところで昔から話されていて、何となく正しいとされてきた情報も多いですが、これは友人と居酒屋で笑い話とするだけなら問題なくても、不特定多数と議論する上では丁寧に研究ベースで見ていく必要があります。

うったえる有益だ(0シェアするブックマークする

関連質問

Copyright © 2026 AQ188.com All Rights Reserved.

博識 著作権所有