迷走神経反射(めいそうしんけいはんしゃ)でしょう。
迷走神経反射とは、長時間の立位や座位、強い痛み、疲れ、ストレスなどをきっかけに心拍数の減少や血圧の低下が生じることです。場合によっては失神に至るケースもあり、神経調整性失神の1つに含まれます。
ヒトの体は交感神経と副交感神経からなる自律神経によって支配され、活動しているときには交感神経がはたらき、心身がリラックスしているときには副交感神経がはたらきます。この2つの神経が状況に応じて切り替わることで体の状態を調整しています。
迷走神経は副交感神経の1つで、迷走神経が刺激されるとリラックス状態に切り替わり、心拍数が減少し血圧も下がります。そのためさまざまな原因によって反射的に迷走神経がはたらくことで、急激に心拍数が減少したり血圧が低下したりして脳が貧血状態となります。これによって血の気が引く、気分が悪い、冷や汗、めまいなどの症状が数分間続き、失神に至ることもあります。
失神は体を動かしているときや寝ている姿勢のときに起こることは少なく、日中(特に午前中)に立位や座位で同じ姿勢を維持しているときに生じやすいといわれています。たとえば電車内や朝礼で立っていた時、入浴時、排便後、注射を打つときなどに多くみられます。