R9200やR8100と今から10年後のDura-AceやUltegraの性能差が変速速度のゼロコンマ何秒の差異だけだと思いますか?
10年後20年後のDura-AceやUltegraはR9200やR8100なんか比べ物にならない性能を有しているはずです。
と考えると、質問にある、今施されたゼロコンマ何秒かの変化のメリットは絶大です。
技術の進歩は日進月歩。
絶え間のない小さな進歩の積み重ねが果ては計り知れぬ進化に至る。
これまでの歴史が証明してきた事実です。
だからこそ、年次改良で実現されるほんの僅かな進歩と進化にすら絶大な意味と価値がある。
自転車界隈ではだいたい20から30年周期で、世の中の流れをひっくり返すような技術革新が必ず起こっている。(自転車に限らず科学技術ってそんなもんなんだけど)
前の技術革新と次の技術革新の間は日進月歩の期間。
ロードバイクで言えば、1980年代後半ラピッドファイヤーシステムをロードバイクに取り込もうと試作を繰り返した結果、1990年ごろにデュアルコントロールレバーによる変速技術が実現され、競技シーンに限らず、市販のロードバイクにまで搭載されることになった。
これはロードバイクの操作性を格段に向上させることで性能を飛躍させた大きな技術革新だった。
シマノの場合、これをSTI(シマノトータルインテグレーテッド)システムとして商品化した訳ですが、今も主流の変速技術で機械式だと仕組みは同じです。
STIが普通に売り出されて30年以上になりますが、仕組みや原理が同じだからと言って、その当時のSTI変速システムと今の105やTiagraが同じ使い勝手のものが今も売られていると思いますか?
当時、導入されたてホヤホヤのSTIなんか、今のシステムに使い慣れた人たちにとってはストレスフルで使えたもんじゃないです。
同じ仕組みでも日々、改良に改良が施されて小さな進化を30年分積み重ねた今の変速システムは初代とは性能に雲泥の差が生まれているからです。
STI導入から20年ぐらいたって、Di2システムが初めてDura-Aceに搭載されて、それからしばらくして市販向けのUltegraにもDi2バージョン(6770系)が追加されました。
今のDi2と仕組みも原理も同じです。
だからと言って、6770系のUltegraとR8100系のUltegraを使い比べてしまうと6770系なんか使ってられませんよ。
これにしたって、6770系からR8100系にいきなり進化した訳じゃないのです。
もっと詳細なことを言えば、R8100系が発売された2021年当初のモデルと2025年のR8100系の最新版を比べても細かな改良がいくつも施されて色んなところが改善されてディティールを見比べると別物になっています。
これからも施され続ける小さな改良を全て積み重ねなければ、10年後、今のR8100系から予測もできないような代物は出てこないです。
小さな改良の一つ一つだけを見れば取るに足らない変化にしか見えないかもしれない。
だが、それらは積み重ねられていく中で欠かせない一つのファクター。
だから、1つの1つの改良の意味もメリットも絶大なのです。
メリットなんかほとんどない、とか、そんなほんの僅かの性能向上なんか意味がないだのなんだとの言っている回答が多く見受けられますが、物事を俯瞰で見れていないと思います。
たった今、この瞬間のほんのゼロコンマ何秒の違いだけに着眼してしまっている。