慢性内科疾患の犬で、治療介入を増やすほど飼い主の不安が強まり、同時に犬の体調もかえって不安定になっている場合は、治療の正しさではなく治療そのものが負荷になっていないかという視点での再評価が必要です。
慢性期では、投薬や検査、食事制限の追加が重なることで、犬にとっては身体的・生理的ストレスが増え、飼い主にとっては管理への緊張や不安が増幅します。
その結果、生活リズムの乱れや過度な介入が、症状悪化やQOL低下を招くことがあります。
この段階で求められるのは、ガイドライン通りに足していく治療ではなく、本当に必要な介入だけが残っているか、減らせるものはないかという全体設計の見直しです。治療が犬の生活を支えているのか、それとも治療のために生活が崩れているのかを再評価し、犬と飼い主の双方が無理なく続けられる安定点を探る判断が重要になります。