こんばんは
1. 墾田地系荘園
8世紀〜9世紀にかけて、墾田永年私財法を背景に、貴族や大寺院が自ら開墾して成立した荘園です。
・越前国 鹿島荘 / 東大寺領
初期荘園(墾田地系荘園)の代表例です。
東大寺などの大寺院が、浮浪人や付近の農民を動員して大規模な開墾を行ったことを示します。
2. 寄進地系荘園
11世紀前後、地方の開発領主が、国司による徴税を逃れるために名目上の所有権を摂関家や大寺院などの中央の権門勢力に寄進して成立した荘園です。
・備中国 鹿田荘
証明内容: 藤原氏の摂関家領としての代表例です。
寄進地系荘園の拡大により、公領(国衙領)が圧迫されていく過程を示します。
3. 不輸・不入の権
荘園が独立国家のような強固な支配権を得ていく過程を示す例です。
・周防国 勘解由小路在庁荘
不輸の権を獲得した荘園です。
太政官や民部省から「立券荘号」を認められ、官省符荘として公認されました。
4. 荘園公領制とその後
鎌倉時代以降、地頭の侵出や農民の抵抗を証明する荘園です。
・伯耆国 東郷荘
下地中分の荘園の代表例です。
領主と地頭が土地を折半し、相互の支配権を確定させたことを示す東郷荘下地中分絵図が有名です。
・紀伊国 阿弖河荘(あてがわのしょう)
地頭の非法に対する農民の抵抗した荘園です。
農民たちが地頭・湯浅氏の非道を訴えた「阿弖河荘民訴状」により、中世農民のたくましさが証明されています。
・播磨国 矢野荘
地頭請の荘園です。
領主が一定の年貢納入を条件に、地頭に荘園管理を丸投げした契約形態を示します。
ここでは示すことはできませんが、資料集などで位置の確認はしてください。