「お冠」という言葉は、「怒って不機嫌になること」を意味します。その語源は、古代から中世にかけての貴族や武士の装束に由来しています。
由来と語源
昔の貴族が正装の際に被る「冠(かんむり)」は、頭の上に真っ直ぐ、正しく載っているのが正式な状態でした 。
しかし、激しく怒ったり、興奮して荒い動きをしたりすると、この冠がずれたり曲がったりしてしまいます。この「怒りで冠が曲がっている様子」から、転じて「不機嫌であること」や「怒っていること」を指して「お冠を曲げる」と言うようになり、略して「お冠」と呼ばれるようになりました。
補足
現在では、目上の人が怒っている場合や、少し皮肉を込めて「あの方は今日はお冠だ(=ご機嫌斜めだ)」といった形で使われるのが一般的です。
語源に関連して、冠を正しく被り直す余裕がないほど腹を立てている、というニュアンスも含まれています。