掛詞というのを習いませんでしたか?
同音異義語を使って、言葉に二重の意味を持たせるものです。
尋め来やとゆきにしあとをつけつつも待つとは人の知らずやありけむ
この「ゆき」を「雪」だと解釈すると、「雪にし跡をつけつつも」という文は、雪に跡をつけて行くという意味になりますが、この場合の「し」は「強意の副助詞」として、ちゃんと文として成立します。
「ゆき」を「行き」だと解釈すると、「行きにし後をつけつつも」を「行く人の後をつけて行く」とも解釈できます。この場合の「し」は過去の助動詞となります。
三十一音しかない和歌ですから、このように、二重の意味を持たせることで、歌に三十一音以上の意味を持たせるのが掛詞です。