ある日の放課後、漢検1級を持つ佐藤先生は教室に残っていた小林くんの机に近づきました。小林くんは漢字ドリルに向かって何やら熱心に取り組んでいます。
「小林くん、まだ帰らないの?」
「先生!この漢字がどうしても覚えられなくて...」
小林くんのノートを覗くと、普通の漢字練習とは違い、「鬱」という字が花のように、「燦」という字が太陽のように、「鱗」という字が魚のウロコのようにデザインされていました。
「これは面白いね!どうしてこんな風に書いているの?」
「覚えられない漢字は、自分だけの絵みたいにしてるんです。『鬱』は草がいっぱいで暗い感じだから、花を咲かせたら明るくなるかなって。覚え方も考えました!」
佐藤先生は目を輝かせました。「実は私も漢検の勉強で似たことをしていたんだ。漢字の成り立ちをイメージで覚えるのはとても効果的なんだよ」
それから二人は、難しい漢字をどうやって覚えるか、アイデアを出し合いました。佐藤先生は小林くんのクリエイティブな発想に感心し、小林くんは先生の漢字知識に驚きました。
次の漢字テストで小林くんは満点。教室の後ろには、クラスメイトも真似し始めた「漢字アート」が少しずつ増えていきました。