慢性内科疾患の犬で、検査頻度を下げたあとに急に悪化したように見える状態が起きた場合、そこには本当の急変ではなく、段階的に進んでいた悪化を見逃していたという誤認が潜んでいることがあります。
慢性疾患の進行は多くの場合、連続的かつ緩徐で、代償が少しずつ消耗していく過程をたどります。
検査間隔が空くと、その途中経過が把握できず、結果として最終的な悪化だけが突然現れたように見えてしまいます。
つまりこの状況は、病態が急激に変化したのではなく、観測する頻度を下げたことで変化の積み重ねが可視化されなくなっていただけで、急変という印象そのものが錯覚の可能性を考慮する必要があります。