まず、文系に近い関心や適性をお持ちであれば、無理に理系に固執せず、商学部を選択肢に含めるのが妥当な判断です。いずれにせよ、ハードウェアやソフトウェアといった「コンピュータ」そのものを扱うことに強い関心を持てないのであれば、経営システム工学科も情報通信学科も進学は避けるべきでしょう。将来の選択肢を広げたいという意図があっても、土台となる技術への興味が欠けていれば、大学での学びを十分に活かすことは難しくなるからです。
それぞれの学科の詳細についてですが、第一に、経営システム工学科の進路が多岐にわたるというのは事実です。ただし、「経営」という名称がついているものの、その実態は数学を用いて組織やシステムを最適化する学問です。第二に、この学科の専門性については、「低い」のではなく「抽象度が高い」と捉えるのが適切です。ここでは統計学、最適化理論、多変量解析といった、複雑なデータから正解を導き出す手法を専門的に学びます。これは特定の製品を作る技術ではありませんが、あらゆる業界で重宝される汎用性の高い課題解決の武器になります。
対して情報通信学科については、学生の9割以上がエンジニアや研究職を志向しており、プログラミングへの深い興味がないと入学後はかなり厳しい状況に置かれます。ここではソフトウェアやネットワークの構築そのものが研究対象であり、プログラミングは単なる手段ではなく、生活の根幹をなすものとなります。そのため、多少の興味程度では、周囲との圧倒的な熱量差や過酷な作業量に疲弊してしまうリスクがあります。
最後に多忙さについてですが、どちらの学科も文系学部に比べれば圧倒的にハードです。経営システム工学科は実験こそ少なめですが、データ解析の演習や高度な数学的証明を含むレポート課題が頻出します。一方の情報通信学科は、プログラミングの実装課題や実験が非常に多く、日常的に徹夜でコードを書くような生活になりやすいのが特徴です。自分の関心の軸がどこにあるのかを慎重に見極め、納得のいく選択をしてください。