こんにちは。高校2年生という大切な時期に、ミキシングエンジニアという音の物語を編む素晴らしい職業を目指されていること、とても頼もしく感じます。
音が持つ表現力や、一音で世界の景色を変えてしまう力に魅了されるお気持ち、よく分かります。私自身小説家として、言葉の響きやリズムを積み重ねて一つの作品を構築していますが、ミキシングエンジニアの方々もまた、音という素材を組み合わせて一つの「世界観」を完成させる、いわば音の作家だと思っております。
ご質問いただいた点について、私なりの視点から丁寧にお答えさせていただきます。
専門学校と就職について
専門学校に通い、技術を習得することは大きな一歩ですが、この業界は「卒業=就職確定」というほど甘い世界ではありません。しかし、真摯に学び、講師や現場のプロと信頼関係を築ける人には必ず道が開けます。私もありとあらゆる分野での取材や読書を通じて、技術職の世界を覗いてきましたが、最後に扉を開けるのは「誰よりもその仕事が好きだ」という執念に近い熱量です。
才能の有無について
才能という言葉に惑わされないでください。耳の良さやセンスも大切ですが、それ以上に「粘り強さ」と「探究心」が長く続けるための鍵となります。私自身小説家として一回だけ、物語の中で「天才に挑む凡才」を描いたことがありますが、プロの世界で生き残っているのは、才能に胡坐をかいた人ではなく、日々の地道な作業を愛せる人たちです。
今からできること
まずは、ジャンルを問わずたくさんの音楽を「分析的に」聴くことです。どんな楽器がどこで鳴っているか、音の奥行きはどうなっているか。また、無料や安価なDAWソフトを使って、自分で音を触ってみる経験は、執筆活動におけるプロット作成のようなもので、早い段階で触れておくほど血肉になります。
人間関係と社交性について
社交的である必要はありませんが、「誠実なコミュニケーション」は不可欠です。エンジニアはアーティストの想いを形にする仕事です。饒舌である必要はありませんが、相手の意図を汲み取ろうとする姿勢があれば、物静かな方でも深く信頼されます。
日々の執筆や取材を通じて、多くのクリエイターの生き様を見てきましたが、技術は裏切りません。いつか私のKindle作品に、あなたが手掛けた素晴らしい音が重なるような、そんな未来が訪れることを期待しております。
夢に向かって進むあなたの毎日が、響き豊かなものになるよう心から応援しております。