理由は「同じ状態だから」ではなく「比べるための基準(翻訳辞書)として使っているから」です。
簡潔に3つのポイントで説明します。
1. 基準(単位)の定義
式(1)の pV = RT は、問題で与えられた文字 p, V, T の間の関係を定義しています。後から出てくる p' や T' を「p や T を用いて答えよ」と言われたとき、これらの文字を変換するための「辞書」として (1) が必要になります。
2. 物理定数 R の不変性
気体定数 R は、混合前でも後でも、どんな状態でも変わらない普遍的な定数です。そのため、混合前の式(1)から導かれる R = pV/T という関係は、混合後の状態式の中にある R にそのまま代入して「文字を整理する」ために使えます。
3. 状態方程式は「その瞬間」の成立
状態方程式は、その瞬間ごとの p, V, n, T の関係を示すものです。
・混合前(A): p * V = 1 * R * T …(1)
・混合後(全体): p' * 2V = 3 * R * T' …(3)
この2つの式は別々に成立していますが、R という共通の定数でつながっています。(1)を R = pV/T と変形して(3)に代入することで、未知数 p' を既知の p で表すことができるのです。
まとめると、(1)を代入するのは「混合前後の変化を追うため」ではなく、「最終的な答えの単位を問題指定の文字(p, V, T)に揃えるため」の数学的な操作だと考えるとスッキリします。