背景1. 貨幣経済への転換期。統治システムはこれに十分適応しておらず、不満が出やすい社会情勢。
背景2. 動員できる軍事力の増大。貨幣経済の発展に伴い、大規模な軍事争いをできる生産量になっている。
背景3. 色んな勢力が力を持っている。武士にも御家人や荘園武士ではない土地の実効支配から力を持った連中が出てきたほか、朝廷、寺社などもまだ力を持っている。
*これらの背景は、大将を担いで跡目争いを発生させる源となる。
1. 長子相続制ではなく、分割相続制である。大体は長子が継承すると決まりつつあると思うけど、少なくともそれ以外の子も一定の領地を継承する。中央集権がそこまで発展しておらず、地方の力が伸びてきているので、非主流となっても勢力を拡大しようと本人も周りもしようとする。
2. 敗者も粛清されていない。義材が処刑されていないように相当対立が深まらないと粛清まではされていない。もっと先に処刑が行なわれていれば争いは少なかった。
3. 情緒的な法整備/官僚体制。1や2に共通するのだけど本人や個別事例で判断されるので機械的に正当性が判断されていない。よって解釈次第となってしまう。中国のような強力な官僚構造が発展しておらず、都度の対応をしている。
4. 中央の力が弱い。社会として官僚制が十分には発展していないので、室町幕府云々を抜いても地方を中央の命に従わせるのは力関係として困難。しかし鎌倉公方は京から派遣される。すでにある権力構造を覆せたわけではなく、実力で権力基盤を確立して初めて統治できる構造だった。
5. 幕府の力が弱い。有力大名の協力があって幕府運営ができる構造。幕府内の大名による勢力争いとして跡目争いが起きる。また有力大名の跡目争いが幕府の跡目争いに波及してしまう。