いいえ、注意が必要です。
肝疾患の代償期では血液検査の変動が小さく見えることが多く、数値の安定は安全の証明ではありません。
破綻は緩徐にではなく臨界点を越えた瞬間に急激に表面化するため、安定している時期こそ検査間隔を安易に延ばさず、継続的な監視を行うことが重要です。
肝疾患(犬)とは、肝臓に何らかの器質的または機能的異常があり、代謝・解毒・合成などの肝機能が慢性的または急性的に障害されている犬を指します。
原因は炎症(肝炎)、胆道障害、線維化・肝硬変、門脈シャント、薬剤性障害、腫瘍など
初期は無症状〜軽症が多いのが特徴です。
肝臓は予備能が非常に大きく、数値が正常でも病態が進行していることがあります。
ALTなどの数値は壊れた結果であり、機能の残量を直接示しません。
臨床的に重要な点として、数値異常がある犬ではなく、肝機能の代償に依存して均衡を保っている犬を含む概念です。
そのため、数値が安定しているから治った犬ではありません。
この定義を理解していないと、
減薬できたから治療終了、元気だから大丈夫という典型的な誤判断につながります。