静観魚躍
(静かに観ていると、魚が水中で跳ねるのが見える)
月落鳥啼
(月が沈み、鳥が鳴き始める)
夜読天書
(夜、天の書――すなわち自然や真理を読む)
【全体の意味】
自然の移ろいを静かに味わいながら、夜の静寂の中で真理を学ぶことの尊さを表した言葉。
禅的・文人的な精神態度を示す。
甲子春
(甲子の年の春に)
総楽斎君為
(総楽斎という人物のために)
天香叟
(天香叟〔てんこうそう〕と号する者が書いた)
【小字全体の意味】
甲子の年の春に、総楽斎という人物のために、
天香叟と名乗る文人・書家がこの書を揮毫した、という署名と制作事情を示している。