それについて書いてるのが養老孟司の
「バカの壁」
です。
養老孟司は東京大学医学部の教授ですが、医学部の学生に講義で、出産のビデオを見せたら、男子学生と女子学生では明らかに反応が違う、見る態度や姿勢が違うというのです。
男子学生にとって、出産は最終的には他人事ですが、女子学生の多くにとっては他人事ではないので、見る姿勢や態度が決定的に異なってくるというわけです。
病気でいえば男子にとっては乳がんは他人事であり、女性にとって痛風発作は他人事です。女性で痛風発作になる人は少ないからです。
自分にとって他人事であるか、他人事でないか、自分が当事者になりうるか、そうではないかで情報の意味は大きく異なります。
ツキワグマが人を殺した話は、岩手県や秋田県では身近な話ですが、九州や千葉県ではまったくの他人事なわけです。
アメリカの黒人差別の話は、日本人にとってはしょせん他人事ですが、中国や韓国の反日は日本人にとって他人事ではありません。すぐに自分が当事者になり得る話なわけです。
当事者になりえない人が他人事に関心を持てないのは、ある意味仕方がない部分がありますが、そういうのは自分自身にもいろいろあるわけです。