2025年5月以降、EUの物価上昇率はECB目標の2%近傍(1.9~2.2%)で落ち着いており、インフレ期待が後退している中で、ECBが利下げに慎重なスタンスを続けていることが、ユーロが強い要因に挙げられると思います。
確かにEUはウクライナ侵攻による地政学リスクはありますが、停戦ムードも高まってそのリスクは後退しており、また原油価格もOPEC+が増産を決定した2025年後半は下落を続けています。
このように、EUの足元の物価上昇が落ち着きを見せている中で、市場には再度の利下げ再開を織り込む動きが2025年央においてはありましたが、
ECBは4会合連続で政策金利を据え置いており、ラガルド総裁は現状の金利水準が中立的な水準にあるという見方を示し、利下げに慎重な動きを見せていることから、利下げ期待が後退しているものと思われます。
以上が、特に足下でユーロが強含んでいる理由です。
なお「ドイツの防衛費引上げが為替に影響しているか」ですが、今般のドイツが示した防衛戦略では防衛装備品の自国生産の強化を目指していますが、いまだに全体の8割近くを輸入に依存していることから、防衛投資は基本的にEUR売りの影響をもたらすと考えられます。