古文常識ですね。
手紙を届ける使者は届けるのが仕事ですからなんの「準備」もいりません。ただ今か今かと、姫君が返事を書くのを待つだけです。ご主人が待っているし自分だって超過勤務ですから早くすませたいし。眠いし。
ところが姫君は泣いてばかりいてなかなか書いてくれない。これも姫君としてのお約束。しかし、使者にはそんなこと知ったこっちゃない。「もう夜がふけますよー。早く書いてくださいよー」と急ぐわけです。
>名詞:「いそぎ」は『準備』ですけど、動詞:「いそぐ」は『準備する』と『急ぐ』のどちらの意味もある
「いそぎ」にも両方の意味があるのですが、平安時代にはもっぱらあなたのおっしゃるように「準備」の意味で用いられました。見分け方は簡単。
「いそぎ(準備)」は行事、入内のように盛大な催し物の準備にしか用いません。手紙を書くといった日常的な行為には決して用いないのです。