犬のウォブラー症候群では、画像上の圧迫所見と神経症状の重症度が一致しないことは少なくありません。
単なる静的圧迫の強さだけでなく、動的圧迫(頸部の姿勢変化で変動する圧迫)、脊髄の血流障害、浮腫や脱髄といった機能的ダメージの程度が臨床症状を左右するためです。
MRIで強い圧迫があっても代償が効いていれば症状は軽度にとどまり、逆に圧迫が軽度でも血流障害や慢性変性が進んでいれば重度の神経症状を示すことがあります。臨床的には、画像所見はあくまで構造評価として捉え、神経学的検査での機能評価と統合して重症度や治療方針を判断する、という解釈が基本になります。