非推奨CPUでの最大デメリットは他の方も仰っているように「毎年手動でインストールし直さないといけない。しかもそれがいつまでできるかわからない。」という点です。
ではなぜ第7世代以前のCPUが非推奨になったのかというとWindows 11で標準有効化されたセキュリティ機能にあります。
Windows 11では、VBS(Virtualization-Based Security:仮想化ベースのセキュリティ) がデフォルトで有効化されています。
VBSとは、OSのカーネル(中核部分)とは隔離された仮想環境でセキュリティ処理を行う仕組みです。これにより、仮にマルウェアがシステムに侵入しても、重要なセキュリティ機能は保護された領域で動作し続けます。
VBSを効率的に動作させるために必要なハードウェア機能:
・ハードウェア仮想化(Intel VT-x / AMD-V)
・SLAT(Second Level Address Translation)
・MBEC(Mode-Based Execution Control) ← これがCPU世代制限の核心
MBEC(Mode-Based Execute Control for EPT) は、Intel第8世代以降のCPUに搭載されたセキュリティ機能です。AMDでは「GMET(Guest Mode Execute Trap)」という同等機能が、Zen 2以降に搭載されています。
MBECは、仮想化環境において「ユーザーモード」と「カーネルモード」の実行権限をハードウェアレベルで分離する機能です。これにより、悪意あるプログラムがカーネル権限を奪取することを防ぎます。
MBECを持たないCPU(第7世代以前)でVBSを動作させる場合、「Restricted User Mode」というソフトウェアエミュレーションで代用することになります。
本来ハードウェアが処理すべき内容をソフトウェアで肩代わりするため、CPUに大きな負荷がかかります。
性能低下の目安:
・一般的なアプリケーション:5〜15%の性能低下
・仮想化処理を多用する作業:最大40%の性能低下
・バッテリー持ち:常時CPUに負荷がかかるため悪化
Microsoftがこの性能低下を「許容できない」と判断したことが、古いCPUを非対応とした直接的な理由です。
※※※ここから重要※※※
しかしながら実は第7世代CPU(Kaby Lake)は技術的にはMBECをサポートしており、Windows 11を動作させる能力を持っています。それでもMicrosoftが非対応とした理由は以下の通りです。
⚠️ 非対応とされた要因:
・発売時期が2016〜2017年であり、Windows 11のサポート期間(2031年頃まで)を考慮するとハードウェア寿命に懸念があった
・ドライバの長期的な安定性と互換性の保証が困難
・Windows Insider Programでの検証結果、クラッシュ率が新世代CPUより高かった
つまり、「動くけれど長期サポートの品質を保証できない」というのがMicrosoftの判断でした。
このような理由から非推奨PCにWindows11をインストールして使用することは個人的にはお勧めできません。