目的は鎮痛ではなく、腫瘍の生物学的挙動そのものを抑えることです。
犬の膀胱移行細胞癌(TCC)では、腫瘍細胞や周囲の炎症環境で COX-2(シクロオキシゲナーゼ2) が過剰発現していることが多く、
ピロキシカムはこれを阻害することで、腫瘍細胞の増殖抑制、アポトーシス誘導、腫瘍周囲炎症・血管新生の抑制といった 抗腫瘍効果 を期待して使用されます。
痛み止めとして使っているのではなく、NSAIDsのCOX-2阻害作用を利用した分子標的的な位置づけでの投与です。
無症状例でも使用対象になり得る点が、一般的な鎮痛目的投与との決定的な違いです。