固定製造原価の操業度差異が
(実際生産量 − 予定生産量)× 固定製造原価
となる理由は、差異の意味づけにあります。
操業度差異は「固定製造原価の予算に対して、実際の生産量でどれだけ費用が効率的に使われたか」を示す指標です。実際の生産量が予定より多ければ、固定費が多くの製品に吸収されるため、1単位あたりの固定費負担が下がり、差異は有利(有利差異)になります。逆に生産量が少なければ、1単位あたりの固定費負担が増え、不利差異になります。
「実際 − 予定」とすることで、実際の操業が予定より上回った場合は正の差異(有利)、下回った場合は負の差異(不利)として直感的に表せるため、この順序が採用されています。
他の分野で「予定 − 実際」とするのは、主に「予算からの乖離」を不利差異が正になる形で表現するためであり、差異の意味付けに応じて符号の向きが変わるだけです。