若い人がとにかく軽視しがち、勘違いしがちなのが『薄給でも我慢すれば生きていける』と考えているところです。
例えばやりがい重視と言って目指す人が多いのが、美容、芸能、音楽、出版、製菓、調理、ブライダル業界などです。
ここで美容師という仕事を例に見てみましょう。(※美容に限らず上にあげた業界は今から説明することに当てはまります。ネイリストもエステティシャンも大差ないです)
厚生労働省のデータによると、美容師の離職率は1年で50%、3年で80%、10年で92%と言われています。
このやめた人たちは皆、給料よりもやりがいを重視して就職した人たちです。
高い離職率の原因の一番が、とにかく給料の低さです。
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると、20〜24歳の理美容師の平均年収は189.1万円です。
これはコンビニのバイト以下です。
これを『手取り』月収に換算すると、約12.5〜13万円前後となります。
一人暮らしをする場合、毎月生活費が20万円近くはかかります。
つまり生活していくには、給料だけでは7〜8万円ほど足りません。
じゃあ世の中の美容師さんはどうしているかと言うと、
・親のサポートを受けている(実家通い、仕送りなど)
・就職までに貯金を貯めて、それを切り崩している
・・・といった方法を取っています。
しかし親御さんだってサポートの限界がある(とくに学費を払っていると貯金に余裕はない)し、自分で貯金をどれだけ貯めても数年で尽きます。
それまでに何とか生活費を払える水準まで給料を押し上げないと『詰み』です。しかしそれができる美容師さんはめちゃくちゃ少ない。
つまり『物理的に』生活していけなくなり、辞めていく人が多いのです。
この辺りを親御さんとも相談してしっかり考えた上で進路を決めないと、
いざ就職して生活しはじめると「あれ、お金足りなくない?」となって一瞬でそれまでかけたお金と時間が無になります。
やりがい重視の仕事というのは「好きなことで生きたい」と強く思って入る職種です。
だからこそ辞めた瞬間、夢の喪失と現実的貧困のダブルパンチになります。
「自分にはもう何の専門性もない」と感じて鬱状態・無気力になる人も少なくありません。
そのあたりをしっかり考えてから将来の道を選んでください。
お金は『土台』です。
例えば毎日ご飯を食べなかったらお腹が空いてしまい、どれだけ好きなことでも何も手につきませんよね?
つまり給料が低い=どれだけやりたいことであっても物理的に続かないのです。
あなたが「楽しそうだな」と思う仕事の離職率を調べてみればそれがわかります。
逆に公務員などは一見地味で何のやりがいもなさそうですが、離職率がダントツで低いです。
それは結局、土台である生活が安定しているからなのです。
あなたも土台をしっかり築いた上で、自分のやりたいことと向き合ってみてください。
平均年収350万円以上はないと親のサポートが必要と考えてください。
生活だけでギリギリになりたくない、余裕を持ちたいなら平均年収400万円は必要です。
その視点で、給料が高くて誰でも目指せるおすすめ順で言うと、
1位:公務員(主に役所仕事。庶務とか)
平均年収600万。
そのくせ仕事も楽という夢のような仕事。
2位:看護師
平均年収500万。
看護学校は大変と言われるが、試験にさえ辿り着けば合格率9割越え、年収500万が目指せる、女性なら鉄板の選択肢。就職先の選択肢も広い。
3位:保育士
平均年収400万。
看護師よりも資格取得までの道のりが楽(看護師は最短3年、保育士は最短2年)であり、永続資格。取りあえず資格を取っておいて、困ったら保育の仕事をすればいい。
4位:理学療法士、管理栄養士、歯科衛生士
平均年収350〜400万。看護師には見劣りするが、食っていける年収350万はクリアー。需要も尽きることはないので安定しているが高給ではない。
5位:薬剤師
平均年収550万で安定しているが、6年制大学が必須で、資格取得までの道のり、難易度が高い。
以上です。
以上が無理ならハローワークの無料の職業訓練校で誰でも取れる実用的な資格を取るのがいいです。
無論、いきなりこんなことを言われても、すぐに頭を切り替えるのは難しいでしょうから、
あなたの思う道を進んで挫折した後でもいいかもしれませんが、その分お金も時間も無駄になるのでそこは注意してください。