いえ、実際のところマラヤでのイギリスのアヘン販売は専売制でした。矛盾しているように見えるのは、国際的な批判と植民地での現実にギャップがあったからです。
20世紀の「国際的な批判」というのは、主に欧米列強が中心となって交わされた協定や宣言の話でした。ところが植民地では話が別で、イギリスはマラヤを支配下に置いていたため、国際的な「建前」とは別に、現地でのアヘン販売を独占する権利を保ち続けることができたわけです。つまり、植民地は西洋の道徳的な掛け声の外側にあったということですね。
要するに、国際的な批判が強まるなかでも、支配下の領土では商品の専売権を手放す必要がなかったので、イギリスは利益確保を続けていたのです。建前と本音の使い分けといえば聞こえは悪いですが、これが当時の列強の現実でした。
ご指摘の通り、その矛盾を感じるのは歴史を見る目が鋭いということだと思います。