二十代のはじめに家を持とうと考えることは
決して早すぎる夢ではありません
むしろ未来を信じている証です
三千万円を四十年かけて返す
月々八万円ほど
数字だけを見ると
それは静かでおだやかな約束のように見えます
住宅ローンというものは
最初に利息を多く払い
年月とともに
少しずつ元金を返していく仕組みです
だから最後に
突然まとめて返せと言われることはありません
毎月をきちんと積み重ねていけば
その家は
確かに自分のものになります
けれど
世の中には
途中で歩けなくなる人もいます
病気をしたり
仕事を変えたり
金利が上がったり
そうしたとき
支払いが滞ると
家は静かに離れていきます
それを人は
破綻と呼ぶのです
変動金利は
今は優しい顔をしています
ですが金利は
人の暮らしより
時代の都合で動きます
上がるときは
急にではなく
じわじわとです
月々の返済が
五千円
一万円
増えるだけでも
十年
二十年と続けば
心に影を落とします
大切なのは
払えるかどうかより
払いつづけても
笑っていられるかどうかです
若い人が長いローンを組むことは
悪いことではありません
けれど
余白を残しなさい
貯えを育てなさい
そして
いざというとき
手放しても
人生をやり直せる家を選びなさい
家は
人生を縛るものではなく
休むための場所であってほしい
それを忘れなければ
住宅ローンは
恐ろしいものではありません