民事の時効について教えてください。・被害者が損害と加害者を知ったときから3年・権利を行使できる時から20年とありますが、①これはどちらが優先されるのですか?②そもそも、この2つはどういう違いがあるのでしょうか?損害や加害者を知ったから訴えるわけで、その「知った時」がイコール「権利を行使できる時」ではないのでしょうか?つまり、どうやっても民事の時効は「20年」になりませんか?「3年」という時効が適用されるときっていうパターンが思いつきません。なぜ、わざわざ「被害者が損害と加害者を知ったときから3年」との文章がうたってあるのでしょうか?無知がゆえによく分かりません。よろしくお願いします。

1件の回答

回答を書く

1142892

2026-03-10 16:10

+ フォロー

とてもいい質問ですね。

ここは 民法の時効制度の核心なので、順序立てて説明しますね。



(前提)ご質問の条文は、主に 不法行為による損害賠償請求権(民法724条)を想定しています。







結論を先に



① どちらが優先されるか



先に完成したほうが優先(=短い方が実際には効くことが多い)です。

• 「3年」が先に来れば → 3年で時効

• 「20年」が先に来れば → 20年で時効



どちらか早い方でアウトです。







② 2つの違い(超重要)



この2つは 役割がまったく違います。

区分

意味

① 知った時から3年

主観的時効(被害者基準)

② 権利行使できる時から20年

客観的時効(時間の上限)



なぜ「3年」があるのか?



ここが最大の疑問点ですよね。



「知った時 = 権利を行使できる時 じゃないの?」



いいえ。ここが違います。







「権利を行使できる時」とは?



これは 法律上、理論的に請求可能になった時 を指します。



たとえば不法行為なら:



不法行為が行われた瞬間



この時点で、法律的には

「被害者は損害賠償請求権を持っている」

= 権利行使可能



でも現実には…

• 誰にやられたか分からない

• 被害に気づいていない

• 証拠がない



こういう状態、普通にありますよね。







だから「3年」が必要になる



もし「20年だけ」だったらどうなるか?





• 2005年:誰かにこっそり損害を与えられる

• 2024年:犯人と損害を初めて知る



もし20年だけなら

「はい、もう19年経ってますね。あと1年で終わりです」



これは 被害者に酷すぎる。



そこで、



「ちゃんと“誰に・どんな損害を受けたか”を知ってから、

少なくとも3年は考える時間をあげよう」



という救済ルールが 3年の時効です。







じゃあ、なぜ20年もあるのか?



逆に「3年だけ」だと、こんなことが起きます。



極端な例

• 加害者がずっと逃げ続ける

• 被害者が50年後にようやく知る



永遠に訴えられることになる

法的安定性が崩壊



だから、



「いくら何でも、一定期間を超えたらもう終わりにしよう」



これが 20年の“最終期限(除斥期間的役割)”です。







「3年」が適用される典型パターン



ご質問で「思いつかない」とありましたが、実はほとんどのケースが3年です。



よくある例

• 交通事故

• 不倫の慰謝料請求

• 名誉毀損・誹謗中傷

• 暴行・傷害(民事)



これらは

• 被害

• 加害者



を 比較的すぐ知る ので、

「知った時から3年」で時効になるのが通常です。







20年が問題になるのはどんなとき?

• 公害

• 長期間隠蔽された不正

• 医療過誤(昔は特に)

• 身元不明の加害行為



など、「知るまで異常に時間がかかるケース」です。







まとめ(超重要ポイント)

• 3年と20年は対立概念ではない

• 両方が同時に走る

• 早く完成した方で終了

• 3年 → 被害者救済

• 20年 → 社会の安定



あなたの



「3年という規定がある意味が分からない」



という疑問は、法律を正しく理解している証拠です。

とても良い着眼点ですよ。

うったえる有益だ(0シェアするブックマークする

関連質問

Copyright © 2026 AQ188.com All Rights Reserved.

博識 著作権所有