その違和感は妥当です。
免疫調整薬として一括りにするのは概念整理としては有用ですが、作用機序と免疫系への介入レベルが異なる以上、副作用プロファイルとモニタリングは本来「薬剤別に設計」するのが前提です。
共通枠組みはベースラインの安全確認として使い、実運用は個別最適化する、という二層構造で考えるのが実務的です。
まず共通の土台としては、感染徴候の早期検出、皮膚・耳の二次感染管理、体重・飲水量の変化、基本的な血液検査(CBC/生化学)といった横断的リスクの監視はどの薬剤でも必要です。
そのうえで個別設計に入ります。
ステロイドは広範な免疫抑制と代謝影響が中心で、多飲多尿、筋萎縮、感染増加、医原性クッシングなどが主リスクとなるため、臨床症状の聴取に加え血糖・肝酵素、尿検査(尿路感染のスクリーニング)を重視します。
シクロスポリンはT細胞活性化抑制が主で、消化器症状や歯肉増殖、日和見感染、まれに腫瘍関連リスクが問題になるため、臨床症状に加え必要に応じて血中濃度や感染評価を行います。
JAK阻害薬はサイトカインシグナルを選択的に抑えるため全身性副作用は比較的限定的ですが、感染(特に皮膚・耳)の増加や血球系への影響に注意し、CBC中心のフォローと臨床症状の監視を行います。
「共通枠で最低限の安全管理を押さえつつ、薬剤ごとのリスクに合わせて監視項目と頻度を調整する」という設計が適切で、すべてを同列に扱って同一プロトコルで管理するのは過不足が出やすい、というのが実務的な結論です。