犬のレプトスピラ症(鉛中毒ではありません、おそらくレプトスピラ菌感染症を指していると思われます)は、血行性播種によって腎臓や肝臓に影響を与えることがあります。病態生理的に見ると、レプトスピラ菌が血液を介してこれらの臓器に到達し、感染によって腎臓の腎細管と肝臓の肝細胞に炎症や損傷が生じます。
臨床所見として、血行性播種による腎臓や肝臓の障害は以下の症状が現れることがあります:
- 腎臓障害: 尿量の変化(多尿や無尿)、浮腫、嘔吐、食欲不振、貧血、出血(血尿や便血)、嘔吐物や嘔吐後の吐き気、脱水、電解質の乱れ。
- 肝臓障害: 黄疸(目の白が黄色に見える)、食欲不振、嘔吐、腹瀉、体重減少、肝臓腫大、貧血。
検査所見として、以下の結果が得られることがあります:
- 血液検査: 複球が増加したり、貧血や血小板減少が見られることがあります。肝機能検査(AST、ALT、ALP、胆紅素など)での異常値も肝臓障害の指標となります。
- 尿検査: 蛋白尿、血尿、細菌や細胞の増加が見られることがあります。また、尿素氮やクリアチニンの増加は腎臓障害の指標となります。
鑑別診断の際には、これらの臨床的および検査結果を踏まえながら、他の病気(例えば腎臓の腎腫瘍、肝臓の肝腫瘍や肝炎など)との区別が必要となります。また、治療介入のタイミングもこれらの結果によって判断されます。腎臓の障害が進行していると、その前に腎臓の代謝機能が壊れてしまう可能性があるため、血尿素氮やクリアチニンの値が増加した時点で治療を開始することが望ましいです。肝臓障害の場合は、ALTやASTの値が劇的に上昇している場合や黄疸が見られる場合など、肝細胞の損傷や炎症が進行していると推測されるときに治療を始めます。
治療は主に抗生物質療法とサポート療法(脱水解消、電解質調整、栄養管理など)で構成されますが、肝臓や腎臓の障害が進行していると、これらの器官の治療も必要となります。