「捕食」と「防衛」を同一レベルの並列カテゴリとして扱うのは妥当ではありません。
両者は機能的に別系統の行動システムに属し、前者は獲物志向の捕食連鎖(探索→追跡→捕獲…)、後者は脅威評価に基づく回避・威嚇・攻撃といった防御反応で、発現のトリガーも神経内分泌的基盤も異なります。
イヌがタヌキやハクビシンと接触する場面では、これらは独立して発現するというより、「状況評価」によって動的に切り替わる行動レパートリーとして統合的に現れます。
統合的に説明するには「機能カテゴリの並列化」ではなく、「意思決定プロセスとしての行動選択」を軸にした枠組みが必要です。
「捕食か防衛か」は固定的なカテゴリではなく、野生動物との相互作用の中で、個体の内部状態と外部刺激に応じて選択される行動戦略と捉えるのが適切です。