それは「実戦的な処理速度」と「理解のプロセス」が別物だからです。
参考書で「知っている」状態は、落ち着いた環境で意識的に思い出した状態です。本番では、単語を見てから意味を想起し、文法パターンを認識し、文の意味を組み立てるまでの一連のプロセスを、制限時間内に自動的に行わなければなりません。この「自動化」ができていないのです。
つまり、知識があっても「瞬時に使える状態」になっていないということです。解決方法は2つです。
まず、過去問を本番と同じ時間制限で解く演習を週3回は最低でも続けてください。時間圧下での実戦経験を増やすことで、反応速度が自動化されていきます。
次に、読み返して「あ、知ってる」と気づいた単語や文法パターンについて、その場で数秒立ち止まり「本番なら瞬時に判断できたか」を自問自答してください。できなかったなら、その単語や構文を重点的に復習する。この検証プロセスが、実戦での弱点を浮き彫りにします。
つまり、参考書での学習と実戦演習の間には、ギャップがあるのです。そのギャップを埋めるのは、時間制限下での繰り返し演習です。共テまでの残り時間で、この実戦的な処理速度を高めることに集中してください。