f(x)をg(x)で割ったときの商をh(x)、余りをr(x)とおくと
f(x)=g(x)h(x)+r(x)でr(x)の次数はg(x)の次数より小さい。
命題
実数係数の整式g(x),h(x),r(x)においてr(x)の次数がg(x)の次数より小さい
とし、F(x)=h(x)+r(x)/g(x)と置く。すべての正の整数nに対してF(n)が
整数であるときr(x)は恒等的に0である。
これを証明すればいいが、そのために次の補題を使う。
補題
f(x),g(x)がxの整式でf(x)の次数がg(x)の次数より大きいとする。
ある数より大きいすべての正の整数nに対してf(n)g(n+1)=f(n+1)g(n)が
成り立つならg(x)は恒等的に0である。
証明
g(x)が恒等的に0でないとするとg(n)=0となるnは有限個だからあるN
より大きいnについてg(n)≠0、従ってf(n)/g(n)=f(n+1)/g(n+1)=・・・
n→∞のときf(n)/g(n)→0であるからf(n)/g(n)=0、∴f(n)=0、これが
無限個のnで成り立つからf(x)は恒等的に0、次数の関係より不可
命題の証明
h(x)の次数mに関する数学的帰納法による。
m=0のとき、h(x)=Cとする。F(n)=C+r(n)/g(n)がすべてのnで整数で
ありn→∞のときr(n)/g(n)→0であるから十分大きい整数nについて
r(n)/g(n)=r(n+1)/g(n+1)が成り立つ。補題よりr(x)は恒等的に0
m以下のとき成り立つとしてm+1のときを考える。h(x)の次数はm+1
h(x+1)+r(x+1)/g(x+1)からh(x)+r(x)/g(x)を引くと
h(x+1)-h(x)+{g(x)r(x+1)-r(x)g(x+1)}/{g(x)g(x+1)}
これがすべての正の整数nに対して整数であり
h(x+1)-h(x)の次数はmで、g(x)r(x+1)-r(x)g(x+1)の次数はg(x)g(x+1)
の次数より小さいから帰納法の仮定よりg(x)r(x+1)-r(x)g(x+1)は恒等的
に0、従って補題よりr(x)は恒等的に0