こんばんは。
急性膵炎では、治療の中心はあくまで支持療法で、輸液による循環の安定化、強力な鎮痛、悪心や嘔吐の制御が最優先になります。
急性期は膵臓の自己消化と全身炎症反応をいかに抑えるかが鍵で、短期間に集中的な治療を行う点が特徴です。
食事は低脂肪で消化しやすいものを早期に導入し、回復を促します。
一方、慢性膵炎では急性期のような強い炎症は目立たないものの、膵外分泌機能の低下や断続的な痛み、悪心などが再発しやすく、長期的な管理が必要になります。治療の中心は食事管理で、低脂肪食を継続し、個体によっては膵酵素補充やビタミン吸収のサポートが必要になることがあります。
痛みが周期的に出るタイプでは、鎮痛薬を間欠的に使うこともありますが、急性期のような持続投与は通常必要ありません。
再発予防という観点では、慢性例に特有のポイントがいくつかあります。
まず、脂質代謝異常や内分泌疾患(甲状腺機能低下症、クッシングなど)が背景にある場合、それらを適切に管理することで再燃リスクを下げられることがあります。
また、食事の急な変更や高脂肪の間食は再発の引き金になりやすいため、生活管理の徹底が重要です。
臨床的には、急性膵炎は「短期の集中的治療」、慢性膵炎は「食事と基礎疾患管理を軸にした長期的な再発予防」という構造で治療方針が大きく異なります。
慢性例では、症状が軽くても小さな変化を見逃さず、必要に応じて短期間の支持療法を挟むことで、重度の再燃を防ぐことができます。