SAMe(サミー)は理論上は、
グルタチオン前駆体、メチル供与体といったもっともらしい作用機序を持っていますが、犬の臨床においては、医薬品レベルの肝治療がすでに行われている状況では、体感・数値・予後のいずれにも明確な上積み効果を示す根拠は乏しく、実際には飼い主のプラセボ的な位置づけに近いのが実情です。
特に、ALT・ALP・胆汁酸などの改善がSAMe追加で有意に変わるケースは稀です。
既存の肝薬で抗酸化・肝細胞保護はすでに飽和しているため、
何かしている安心感以外の
臨床的アウトカムが乏しいという点から、科学的には気休め寄りと評価されています。
安全性が高く否定もしにくいため処方・推奨され続けていますが、
それは効くからではなく、
害が少なく、飼い主が納得しやすいからという側面が大きい、というのが正直なところです。
併用禁忌ではありませんが、治療効果としてはほぼ上乗せはなく、
結果としてプラセボ的役割に留まることが多いという位置づけになります。