犬の肝疾患では、肝酵素(ALT・ALPなど)は「障害の有無」を示す指標にとどまり、予後評価としては肝機能の低下を反映する項目を優先して見ます。
具体的には、まず血中アルブミンは合成能の指標として重要で、低下は予後不良と関連します。
胆汁酸は肝の処理能力と門脈循環の異常を反映し、持続的高値は機能的破綻を示唆します。
凝固系(PT・aPTT)の延長は凝固因子合成低下を示し、出血リスクとともに重症度の評価に直結します。
アンモニア上昇(肝性脳症リスク)、低コレステロール、低BUNなども補助的に重要で、これらを総合して「どれだけ機能が保たれているか」を見るのが実務的です。要するに、酵素ではなく合成能・解毒能・排泄能を反映する指標を重視することが、予後判断には有効です。