その認識で妥当です。
「除去食で食物アレルギーを否定し、残りをアトピー性皮膚炎とみなす」という直線的な整理は、実臨床では単純化しすぎです。
犬の慢性皮膚炎は多因子・併存が前提で、二次感染(細菌・マラセチア)、外部寄生虫(ノミ・疥癬など)、バリア機能低下、環境・食物アレルゲンが同時に関与することが少なくありません。
実務的には、まず寄生虫の除外と二次感染のコントロールでノイズを下げ、そのうえで除去食を厳密に実施して食物関与の有無を評価します。
同時並行で、季節性や分布、既往歴からアトピーの可能性を見立て、必要に応じて対症療法を行いながら全体像を詰めていきます。つまり、単一原因の切り分けではなく、「各要因の寄与度を段階的に下げながら再評価する」プロセスです。
慢性皮膚炎は残差で診断する疾患ではなく、複数要因の重なりを前提に優先順位を付けて介入・再評価を繰り返す、多層的な管理が適切です。