慢性心疾患の犬で、利尿薬を増量した結果、呼吸状態は改善したものの、食欲低下や活動性低下が目立つようになった場合は、うっ血の改善だけで評価してしまっている可能性を疑う必要があります。
利尿薬によって肺うっ血が軽減すると呼吸は楽になりますが、一方で循環血液量が減りすぎると、低血圧や全身灌流低下、腎血流低下や電解質異常が生じやすくなります。
これらは呼吸数や画像所見には表れにくく、食欲不振や元気消失といった生活機能の低下として現れます。
この状況は心臓が楽になったのではなく、全身に血が十分に行き渡らなくなってきているサインであり、心臓だけでなく循環・代謝・腎機能を含めた総合的な再評価が必要な段階です。