たとえば学校に、クラスの隅のほうで、いつも同じ席に座っている男子がいます。前の席でも後ろの席でもなく、ちょうど誰の視界にも強く入らない場所。その男子には、気になる同級生の女子がいます。廊下ですれ違えば心臓が少し速くなるし、名前を呼ばれただけで、頭の中が一瞬まっ白になる。本当は話しかけたいし、どうでもいい用事でもいいから声を出したい。でも、いざとなると口が動かない。声を出した瞬間に、自分の気持ちが全部バレてしまう気がする。だから、その沈黙を説明するために、あとから理由をこしらえる。「別に好きじゃないし」「むしろ、ちょっと苦手なんだよ」そんなふうに言っておけば、話しかけられない自分を、なんとか正当化できるからです。周りの友達も、それをそのまま信じます。「ああ、あいつ嫌いなんだな」と。でも実際には、嫌いだから話さないのではなく、話せないから、嫌いだという形にしているだけ。言葉の順番が、ひっくり返っているんですね。本人の中では、「ただし、本当は……」という続きが、いつも喉の奥に引っかかっています。けれど、その後半は声にならない。前半だけが、ぽつりと外に出る。そうして残った半端な言葉が、まるで本音であるかのように扱われていく。言葉というのは、本心を語るために使われるだけでなく、本心を隠すためにも、ずいぶん器用に使われるものです。しかも、隠している本人が、そのことに半分気づき、半分気づかないまま。ところで、現代では 英語は全ての日本人にとって 初めての、そして、半数強の人にとっては 唯一の外国語ですが、江戸時代は外国語と言えば オランダ語が主流だったのは みなさんご存知かと思います。 それで、福沢諭吉は江戸時代にオランダ語を学び、明治になって 英語に乗り換えた啓蒙思想家としても有名ですね。 当時はパソコンやネットはおろか、カセットレコーダーのような音響機器も存在せず、英語を覚えるのにも現代とは比べ物にならないくらい不便な時代でした。しかし、それでも、諭吉は英語の前にオランダ語を習得していて、オランダ語は英語に最も近い言語ということもあって、英語に対する抵抗も小さく、これは 私たちが逆立ちしても享受することのできない大きなアドバンテージだったはずです。そして、最初のうちは オランダ語の知識を駆使したと思われます。そこで、次の英文です。① \u0026quot;Only(,) I don't speak to her because I don't like her.\u0026quot;諭吉なら 「エゲレス語のonlyは 蘭語で alleenと言ふなり」という感じですんなり理解できたでしょう。② \u0026quot;Alleen(,) ik spreek niet met haar omdat ik haar niet mag.\u0026quot;ところが、明治になると オランダ語は途端に下火になり、代わって 英語が最初の外国語として学ばれるようになりました。そうすると、諭吉の手法は使えませんから、和訳するしかありません。③イ「私だけが彼女が嫌いなので口をききません。」③ロ「私だけが彼女が嫌いという理由で口をきかないのではありません。」③ハ「ただし、私は彼女が嫌いなので口をききません。」③ニ「ただし、私は彼女が嫌いという理由で口をきかないのではありません。」しかし、このように4通りの解釈が可能です!(笑)そこで質問ですが、私たちは英語を「日本語に訳して分かったつもり」になった瞬間に、本来そこにあったはずの 語と語の距離感 や 言い淀み や 付け足し感 を、知らず知らずのうちに削ぎ落としてしまっているのではないでしょうか。もし諭吉のように、英語を日本語ではなく、もう一つ別の外国語――たとえばオランダ語の alleen の感覚で受け止めていたら、この only は、そもそも「意味が割れない」という事態にはならなかったのでは?つまり私たちが混乱しているのは、英語そのものではなく、日本語に回収しようとした瞬間に起きる事故なのではないでしょうか?みなさんは どう思いますか?๑๒/๓๑

1件の回答

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1107370

2026-02-24 00:10

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誰が書いたのか知りませんが、とてもひねくれた文ですね(笑)



これぞスラッシュリーディングではないでしょうか?

単語ごとにぶった切って、みんな平等!とやると、どんな意味も出て来ない

可能性があります。

どこで切って、どこにアクセントを置いて、イントネーションはそうするか

が問題になりそうですよ。

\u0026quot;Only I\u0026quot;を独立したものみたいに\u0026quot;I\u0026quot;とそれ以下のあいだに間を置いたら、

「私だけ」になるし、

\u0026quot;Only / I\u0026quot;と\u0026quot;Only\u0026quot;の後で間をあけると、only=butみたいになります。

(コンマのある・なしは会話では見えません、

コンマを発音しなかったら「ない」と判断できません、笑)



一番の問題は、because節をどう扱うか?でしょう。

(A) I don't speak to her/because I don't like her

(B) I don't / speak to her because I don't like her

スラッシュはたくさんつければいいのでなく、単語ごとに区切ればいい

のでもなく、ポイントに置かないといけませんよね!



どの様に判断するかは、文脈、状況次第でしょう。

「4通りの解釈がありますが、どれが真意ですか?」と相手に聞くのも

難しいし、相手が嫌がるでしょう(笑)

序文にある様に、嫌いなふりをして、本心を言う場合は「ロ」か「ニ」

になるでしょう。



状況が変われば「イ」も「ハ」もあり得ます。例えば、

「あんたスワヒリ語できるんでしょ?だったら、彼女に頼んでよ!」

と言われた場合、

「スワヒリ語はできるんだけど、彼女と口ききたくないんだよ」という

可能性は小さくありません(笑)

差別はいけない?

わかってます、でも、彼女にはハエがたかってるんですよ!



事故:

それは起きがちです。

解釈の際と翻訳の際、危険箇所は2箇所だと思います。

しかし、その事故を起こしてみないと、どこが悪いか判明しないので、

「彼女と口をききたくないって?そんなことあるか!」とか

「彼女と口をきくって?誰がそんなことするか!」とか、

意訳のし過ぎですが、ポイントをはっきり全面に打ち出すと、

たとえ間違えていても、今後の事故を防げそうな気がします(笑)

うったえる有益だ(0シェアするブックマークする

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