ご質問の現象は、大気圧の働きによって説明できます。
人間の肺で直接作れる圧力差は確かに約0.1気圧(約1m水柱)程度ですが、6m吸い上げる仕組みは以下の通りです。
・1回目の吸引で約1m吸い上げ、ストロー上部を舌や指で塞ぐと、ストロー内の気圧は約0.9気圧になります。
・重要なのは、ストロー下端(水面)には常に1気圧(大気圧)がかかっている点です。
・ストロー上部を塞いだ状態では、ストロー内の0.9気圧と水面の1気圧の差(0.1気圧)により、水柱が維持されます。
・2回目以降、口を開けて再び吸引する際、肺は1気圧から0.9気圧まで減圧できます。するとストロー内はさらに0.8気圧となり、水面との圧力差は0.2気圧(約2m水柱)に増加します。
・この操作を繰り返すことで、ストロー内の気圧を段階的に下げ、理論上は真空(0気圧)に近づけることができます。真空に近づけば、大気圧(1気圧=約10m水柱)により最大約10m程度まで水を押し上げることが可能です。
つまり、水を押し上げているのは肺の力ではなく大気圧であり、肺は段階的にストロー内を減圧する役割を果たしているのです。