いいえ、そのような声はあまりありませんでした。
理由は二つあります。
一つには、コンパイラが機能限定だったからです。その所為で、間違うことはありませんでした。間違えられるほど複雑なことは出来なかったのです。
もう一つには、そもそもプログラミングでは人間だろうがコンパイラだろうが間違うのが当然で、間違いをどうやって見付けて正しく直すかが重要だったからです。そしてそれはコンパイラの仕事ではありませんでした。
プログラマーにとって重要な格言があります。
「プログラムは、期待した通りには動かない。書いた通りに動く」
これは機械語だろうがコンパイラだろうが変わりはありません。ですがAIでは違います。期待通りにも書いた通りにも動かないことがあるのです。
蛇足については、機械語と高水準言語との間に論理的な意味の差はありません。当然、プログラミング能力には差がありません。問題は、前述のように過去にはコンパイラの機能が低かった所為で出来ないことがあっただけです。これは単に、それが出来る他の高水準言語を使えば(無ければ作れば)済むだけのことです。
ついでに言いますと、どちらかというと「コンパイラだと出来ないことがあるから機械語を使えないとプロじゃやっていけない」という意見が多くありました。それは真実でした。当時のコンピューターの能力は貧弱だったからです。今でも、安い家電や省電力のおもちゃに載せる貧弱なコンピューターのプログラムは、機械語じゃないとどうにもなりません。