日本で起こり得る戦争のパターンごとに、
「9条が日本を守っているか?」という点を判断してみますと、
4つのうち3つパターンで「守っていない」という結論になり、
その穴を埋めるのがアメリカとの安保条約になります。
つまり、実質的に日本を守っているのはアメリカとの安保条約であると
言ってよいでしょう。
9条の平和主義の思想は価値のあるものだとは思いますが、
時代の変化について行けていないように思われます。
1)他国による日本への全面侵略戦争
[守っていません]
→むしろ大きなマイナス要因です
・9条は国内法なので他国に行動に制限を与えることはできません
・2項の戦力の不保持により、日本の軍事力には制限がかかっているため
敵国からすると攻めやすい状況です
・専守防衛の軍事ドクトリンにより、侵攻の前段階での軍事行動がとりづらく
これも敵国からすると攻めやすい状況です
・このような穴を埋めるのがアメリカとの安保条約になります
2)日本に大きな影響を及ぼす周辺有事(例:台湾有事) に伴う攻撃
[守っていません]
→むしろ大きなマイナス要因です
・9条による集団的自衛権の制限から、周辺有事が起こっても日本が
攻撃されるか、友軍のアメリカが攻撃されるまでは、
日本には攻撃オプションがありません
・このような穴を埋めるのがアメリカとの安保条約になります
3)ミサイル、核攻撃のみ(本土侵攻なしの遠隔攻撃のみ)
[守っていません]
・専守防衛は敵国からの先制攻撃への反撃が基本ですが、長距離ミサイルによる
攻撃に対しては敵国の基地への反撃が必要になるため専守防衛の枠を超えます
・敵基地攻撃能力の議論も進んでいますが、これはいくつもの条件を満たす必要があるため、
敵国から見ると、日本の反撃オプションは大きく制限されている状態です
・このような穴を埋めるのがアメリカとの安保条約になります
4)同盟国の戦争への巻き込まれ
[部分的に守っている]
・9条による制限を理由に、他国の戦争への自動参戦を法的に抑止しており、
過去にも9条を理由に参戦を断った事実があります
・一方で、各種特別措置法や安保法制により後方支援や集団的自衛権の
限定行使が認められているため、部分的な参加が可能になっています
・ただし、「戦争に参加しない」という制限により、アメリカ以外との
同盟が結べない状態のため、アメリカ依存の状態が発生しています