【至急】緊急事態条項(国会機能維持条項)の危険な点をどう思いますか?緊急事態条項の危険性は、政府に一時的とはいえ極めて強大な権限を与え、立憲主義と民主主義の根本を揺るがす可能性がある点にある。まず、緊急事態条項が発動されると、内閣が「緊急事態」を宣言し、国会の承認を経ずに「法律と同じ効力を持つ政令」を出せるようになる。つまり、行政が立法の役割を兼ねることになり、三権分立が崩れる。政府の判断ひとつで、通常の法的手続きを無視して国民に義務や制限を課すことが可能になってしまう。次に問題なのは、「緊急事態」とされる範囲があいまいであることだ。戦争やテロ、大災害などの明確な危機だけでなく、社会不安や感染症流行など、政府が「必要」と判断すれば宣言できる余地がある。つまり、政治的に不利な状況を打開するために、意図的に「非常事態」を利用することも理論上は可能になる。さらに、緊急事態のもとでは国民の基本的人権が大きく制限される。移動の自由、表現・集会の自由、報道の自由などが「国家の安全」や「秩序維持」を理由に制限されれば、国民が政府を批判することすら難しくなる。こうして社会全体に「政府に逆らってはいけない」という空気が広がり、自由な言論が失われていく。歴史的にも、ドイツのワイマール憲法には緊急事態条項があり、これを利用したヒトラー政権が議会を停止し、独裁体制を築いた。日本でも、戦前に「非常時体制」を口実に国民生活が統制され、言論の自由が奪われた過去がある。緊急権が一度乱用されると、それを止める手段は極めて限られる。結局のところ、緊急事態条項の最大の危険は、政府が憲法よりも上位の存在になり、国民の権利を自由に制限できる状態を生み出すことにある。非常時こそ権力を制限する仕組みが必要であり、「政府を信じるかどうか」ではなく、「政府を縛る法の力」を守ることこそが民主主義国家の本質である。