建築学科3年生です。もうすぐ卒業設計の時期になりますが、恥ずかしながら「建築設計とは何か」がいまだによく分かっていません。これまで授業でいくつも設計課題をこなしてきましたが、自分の設計を振り返ると、間取りを考えているだけで終わってしまっていると感じています。「空間を設計する」ということができていない感覚があります。自分なりに建築を理解しようと、1日1つ建築作品をスクラップし、特徴やコンセプトをまとめることも続けています。しかし、それでも設計が分かるようになった実感がありません。使いやすさやこういう機能が必要そうといった既存の要素の寄せ集めになってしまい、3次元的に空間を考えられていない気がしています。卒業設計が始まる前に、設計とはどういう行為なのかをもう一度きちんと学び直したいです。間取りを考えるだけの設計から脱却するには、どのような考え方や練習をすればよいのでしょうか。

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2026-02-02 12:20

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「建築設計とは何か」

私も設計の世界に入って30年近く経ちますが、ますますわからなくなっているような気もします。



まず大切なことは手を動かすこと。はっきり言えば学生が頭で考えていることはほとんど無意味です。それよりも敷地を決めたら敷地模型をつくりましょう。敷地境界の内側よりもその外側が大切です。都心なのか、山間地なのか、郊外なのか、周囲を全てつくることです。何メートルになっても良いので模型は大きい方が良いです。周りの建築物のスケールや密度、街の構造を掴みましょう。自然豊かな場所なら地形の変化。



建築は単体のデザインでは何の意味もありません。その場所の時間、記憶も含めた1回的なものです。「場所性」と言います。その場所性と言う文脈のなかで建築は意味を持ちます。その建築がそこにあることで、その場所性が顕在化するような提案ができれば良いですね。その建築がそこにあることで、ひと場所、ひととひとの新しい関係が生まれるような建築を提案したいですね。



少し真面目な話をすると、近代とは対象を要素に還元する、つまり機能(用途)によって切り分けてきました。建物には用途が与えられ、その内部は居室と非居室に分けられ、街は住む場所と働く場所に分けられました(用途地域)。そうした手法は、管理する側(法)には有効ですが、現代では弊害になりつつあります。近代が切り分けてきたものを「つなぐ」ことは現代的なテーマのひとつでしょう。これは間取りから逃れる建築の捉え方でもあります。間取りとは要するに機能によるパズルです。そんなものは建築ではありません。昔の伝統的な民家を見てください。座敷、広縁、軒下、軒先、庭、、と幾重にも重ねられた内から外へ向かう濃淡のある可変のグラデーションがあり、その場の性質は大屋根(母屋)、下屋といった構造とも関係づけられています。その場は建具によって仕切られたり、つながったりします。可変性ですね。これは「建築」です。



キリが無いのでこの辺りでやめますが、まずは敷地模型をつくりましょう。



健闘を祈ります。

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