その会社の説明は「全くのデタラメ」です。
「有限会社だから」「障害者雇用だから」という理由で労働基準法が免除されることは一切ありません。今の状況は明らかに異常です。
気になる点について、法律上のポイントを整理します。
1. 「有限会社雇用」という嘘
法律上「有限会社雇用」という特別なカテゴリーは存在しません。有限会社であっても株式会社であっても、1人でも従業員を雇っていれば労働基準法は等しく適用されます。「仕方がない」で済まされる話ではありません。
2. 書面の不交付(労働基準法第15条)
会社は採用時に、給与や勤務時間などの労働条件を書面で通知する義務があります。これがないのは明確な法令違反です。就業規則も、常時10人以上の従業員がいる事業場なら作成と周知が義務です。
3. 有給休暇と合理的配慮
有給休暇: 半年勤続し、全労働日の8割以上出勤していれば、非正規であっても法律上当然に与えられる権利です。会社が「あげない」と決めることはできません。
合理的配慮: 2024年4月から、民間企業でも障害者への「合理的配慮」は義務化されました。
(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律第8条第2項)
本人と対話(対話的自己決定)をしないこと自体が義務違反に問われる可能性があります。
https://www.gov-online.go.jp/article/202402/entry-5611.html
4. 勤務時間の勝手な変更(休業手当)
「暇だから午前中で帰れ」と会社都合で早退させる場合、会社は原則としてその日の賃金の6割以上の「休業手当」を支払う義務があります。(労働基準法第26条)また、当日の退勤直前の残業命令や、前日の休日出勤依頼も、業務上の必要性があるにせよ、労働者の生活を軽視した不適切な運用です。
5. 交通費と仕事の割り振り
交通費は法律上の義務ではありませんが、求人票や契約時に「支給」となっていれば支払う義務が生じます。また、「できる人にだけ過度な負担を強いる」のは、安全配慮義務やメンタルヘルス対策の観点から組織管理上の大きな問題です。
今後のアドバイス
この会社は「知識のない相手なら騙せる」と考えている節があります。ご自身や周囲の方が守られるために、以下の窓口へ相談することをお勧めします。
労働基準監督署: 労働基準法違反(有給、契約書面、残業代など)について相談・申告できます。
ハローワーク(障害者専門窓口): 障害者雇用枠での採用であれば、ハローワークから指導が入るのが最も効果的です。
障害者就業・生活支援センター: 就労面のトラブルについて、専門のワーカーが間に入って調整してくれる場合があります。
「おかしい」という直感を信じてください。これらは「仕方がない」ことではなく、正されるべき違法行為です。
補足:アドバイス
あなたがもしその方の支援者やご家族、あるいは同僚である場合は、「いつ、誰に、何と言われたか」「実際の勤務時間はどうだったか」のメモを取っておくよう伝えてあげてください。それが最も強い証拠になります。